自動車試作を行う上で知っておきたいマルチェロ・ガンディーニが手がけたカーデザイン

2022/03/16
column

自動車試作では優秀なカーデザインを学んでおくことが大切です。特に第二次世界大戦以後にデザインされた自動車は秀逸なものばかりで、現代の自動車にも生かされています。そこで今回は、自動車試作を行う上で知っておきたいマルチェロ・ガンディーニが手がけたカーデザインについて紹介していきます。

【目次】 
1.マルチェロ・ガンディーニとは
2.マルチェロ・ガンディーニが手がけたカーデザイン
3.マルチェロ・ガンディーニの奇抜さと直線美
4.今回のまとめ

マルチェロ・ガンディーニとは

マルチェロ・ガンディーニはイタリアのデザイナー界の巨匠であり、特に自動車業界ではその名を轟かせています。幾多のスポーツカーのデザインを世に送り出したことで知られており、名匠「ジョルジェット・ジウジアーロ」の後任でベルトーネに招かれてからの活躍が有名です。1966年から1979年にベルトーネが製作したすべてのコンセプトカーのデザインを手がけていて、人々を驚かせるデザインでありながら生産モデルにも採用される点も高く評価されています。
また、自動車以外にもトラック・航空機・オフィス家具・建築など幅広い分野で実力を発揮しています。1979年にベルトーネを辞めてからはフリーデザイナーとして活用しています。

マルチェロ・ガンディーニが手がけたカーデザイン

マルチェロ・ガンディーニは「ベルトーネ」のチーフデザイナーとして多くの人から愛されるカーデザインを生み出してきました。その中でも有名なのは「ランボルギーニ・カウンタック」と「ランチア・ストラトス」です。カウンタックはスーパーカーの原型ともいわれており、ガンディーニを知っている人なら誰もが知っているほど強烈な印象を与えたデザインです。車高の低さが非常に特徴的で、機能性重視の車体に比べると圧倒的にスタイリッシュでシャープな見た目をしています。
そして、ランチア・ストラトスも人々の記憶に強く残るデザインのスーパーカーです。当時の常識ではあり得ない、ラリー優勝を目的に製作されたマシンで、1974年~76年の3年連続で優勝も果たしています。現存する数が500台以下と少ないため、貴重価値から自動車マニアからの人気も高い1台です。

マルチェロ・ガンディーニの奇抜さと直線美

マルチェロ・ガンディーニのカーデザインが話題になる理由には「奇抜さ」と「直線美」があります。スポーツカーをはじめとして、彼の生み出すコンセプトカーは曲線よりも直線の美しさを発揮させたデザインが特徴で、特にリアホイールアーチ上部が斜めにカットされた見た目は印象的です。無駄のない直線的カーデザインは鋭く尖った印象を与え、走る姿はまさに風を切るように見えます。ガンディーニの奇抜なデザインの自動車が開発された当時は革新的デザインでしたが、現代でも同様のスポーツカーが生まれているところを見ると、ガンディーニを上回るカーデザインは現れなかったともいえます。

今回のまとめ

今回は自動車試作を行う上で知っておきたいマルチェロ・ガンディーニが手がけたカーデザインについて紹介してきました。マルチェロ・ガンディーニの洗練されたカーデザインは見る人を惹きつけるものばかりです。スポーツカーなどのスタイリッシュな自動車づくりを検討している人はぜひ参考にしてみてください。