企業が試作品・モックアップ製作を行う際にデザインを外注する際の注意点

2022/02/03
column

量産を始める前に、 試作品やモックアップの制作を行うには、デザインを決める必要があります。このデザインを決める時に、外注するケースも増えています。デザインは製品のイメージを大きく左右するため、外注先の決定は慎重に行わなくてはいけません。デザインを外注する際には、どのような点に注意すべきなのか、今回の記事で考えてみましょう。

【目次】 
1.デザインを外注するメリット・デメリットとは
2.秘密保持契約の締結が重要
3.信頼できる外注先を見つけよう
4.今回のまとめ

デザインを外注するメリット・デメリットとは

デザインの外注により、自社で持っていないノウハウをデザインに取り入れることができます。デザインのクオリティ保持にもつながるうえ、デザイン以外のコア業務に集中できるのも大きなメリットです。社内で、デザインができる社員が確保できない場合は、外注の一択になることもあるでしょう。
一方デメリットとしては、デザインの制作費用がかかることや、細かい要望や情報・ニュアンスなどの共有が難しい点が挙げられます。理想としているデザインが完成するまでに、長い期間を要する可能性もあります。
また、情報漏洩のリスクがあることも、ふまえておかなくてはいけません。デザインの検討は、製品の開発が進められるかどうかの重要な決定ポイントのひとつですので、メリット・デメリットを理解し、外注するかどうかを決める必要があるのです。

秘密保持契約の締結が重要

デザインを外注する時には、秘密保持契約を締結することが一般的です。秘密保持契約(NDA)とは、メリット・デメリットの項で述べた情報漏洩のリスクに関係します。自社が保持する秘密情報を、外注先の企業が第三者に漏らしてしまう行為を防ぐための契約です。外部に漏れた秘密情報が、外部の手によって特許出願や製品化に使われるのを防ぐ目的があります。秘密保持契約を締結すると、デザインの情報漏洩や無断使用などが万が一起きた時に、損害賠償請求が可能です。

信頼できる外注先を見つけよう

デザインの内製が難しい場合には、信頼できる外注先を慎重に選ぶようにしましょう。選ぶポイントとしては、次の点を考慮すると良いでしょう。

予算が合うか

外注先を決めるのに、最初に気になるのは予算です。デザインは、企業の意向が反映されるものであり、お金をかけたからといって必ず成功するというわけではありません。複数の外注候補先から見積もりを取り、比較するようにしましょう。

提案力があるか

外注先はデザインに関して詳しい知識を持っています。この知識によって、依頼企業の要望に合うデザインがどのようなものなのか、提案力があることも重要です。

提案するデザインの意図や根拠をきちんと説明してもらえるか

外注先が提案したデザインが、どのような意図や根拠を持っているのか、 企業の意向がどの辺りに含まれているのかなど、デザインに込められた想いや目的などをきちんと依頼企業に説明できるかどうかが、信頼につながります。

今回のまとめ

デザインの外注を成功させるには、デザインに込める思いを、外注先と依頼企業で共有することが重要です。そのためには、外注先に対し、希望や指示を明確に伝えるようにしましょう。