モックアップ製作で予算に応じた素材や工法で外注する際に意識したいポイント

2022/05/18
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モックアップを製作するにあたり、外注を検討される方も多いのではないでしょうか。外注ではコストや納期、品質など、管理しなければいけない事が少なくありません。では、外注する際には一体どのようなポイントを意識すれば良いのでしょうか。今回は、モックアップ製作を外注する際のポイントについて解説します。

モックアップ製作では目的や用途に応じた素材を選ぶ

モックアップを製作する目的とは、大きく2つに分けることが可能です。1つは商品設計の一助として、そしてもう1つは展示会等の見本として製作します。目的が違えば、当然モックアップに求める機能も異なり、外注先に伝える要件や素材も異なります。ここでは、商品設計と展示見本、それぞれの場合の用途、素材の選び方について解説します。

商品設計

商品化するにあたり、仕上がりのイメージを持たせるためにモックアップを製作します。使用感や見栄えを検討する場合は完成品に近い素材を、全体的なデザインを検討する場合は加工法に考慮しつつ予算に応じた素材を使用します。

展示見本

展示見本は消費者や企業に訴求する目的で作成します。外観が商品と同様でなければ、商品の良さが伝わらない可能性があります。また、実際の商品と色味や手触りのギャップが大きいと、購入後に「こんなはずではなかった」といったトラブルの原因になりかねません。そのため、なるべく完成品と同等の素材を使用することをおすすめします。
このように、モックアップ製作において目的や用途に合った素材選びというのは大変重要です。

多少予算オーバーでも良い素材を選ぶことがポイント

上記で解説したように、モックアップには製作する目的や用途があるはずです。目的や用途に見合ったモックアップを作成しなければ、結果として無駄になってしまいます。
また、たとえ多少予算がオーバーしてしまったとしても、できれば素材は妥協しないことをおすすめします。素材の妥協により、納得のできる仕上がりが得られず、再度モックアップを製作するとなると余計にコストがかかります。その結果、商品開発が遅れたり、売り上げが悪くなったりしては元も子もありません。
一度立ち止まって考えていただきたいのは、モックアップは商品開発・製造におけるごく一部でしかなく、他の部分で全体の予算を調整することが可能だということです。
予算・支出に関しては、数字としてはっきり見えるため、どうしても一番目についてしまいます。しかし使用する素材を予算から限定してしまうと、意図する仕上がりと違った方向に製作が進んでしまいかねません。より良い商品を世に送り出す為に、予算ばかりにとらわれることなく、モックアップに求める機能を達成することを一番の目標としてください。

外注管理もモックアップ製作の重要なポイント

モックアップ製作において、外注管理は重要です。自社で製作するメリットと、外注するメリットを比較検討しなければいけません。
外注して良かったと実感できるのは、自社ではできない高品質のものが完成したときでしょう。そのためには、発注の段階からコンセプト、求めるもの、明確なゴールを外注先と共有し、一緒にモックアップ作りをするという意識を持つことが重要です。準備段階はもちろん、製作に取り掛かかってからも、定期的に進捗状況や問題点を共有し、意思統一を図るように意識してみてください。
そういった外注管理により、時間を無駄にすることなく、満足度の高い作品を完成させることが可能です。

今回のまとめ

モックアップ製作には、明確な目的や用途があるはずです。それを実現するため適切な素材を選ぶことはもちろん、外注先との密な連携は欠かせません。
外注することにより、確かに費用はかかります。しかし、自社製作ではなし得なかった品質のモックアップを製作できるというメリットがあります。そのメリットを最大化するために、決してコストを抑えることばかりにとらわれてはいけません。より良い商品を開発し売上を伸ばすという大きな目標がぶれることの無いように、外注先や素材を選ぶことが重要です。