モックアップ製作をスムーズに進めるための効率的な作成方法

2022/04/01
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モックアップは自動車関係の製品の製作だけではなく、建築やWebサイトの作成などさまざまな分野で活用されています。ほとんど完成品と同じように製作するサンプルで、木製やプラスチックを使用するのが一般的です。完成品の見た目をチェックする以外に、室内のレイアウトを考える際にも役立ちます。
モックアップは完成品のように利用者の目に留まることはありませんが、製品を作成するうえで大切なステップのひとつと言えるでしょう。今回は、モックアップ製作をスムーズに進めるための作成方法について解説します。

モックアップ製作の基本的な作成方法と流れ

モックアップ製作を行う場合、一枚の紙にイメージを描き起こす「スケッチ」から開始します。できるだけ完成品に近い形を再現するのがモックアップの目的なので、このステップでなるべく細部まで表現してください。
次に、骨組みである「ワイヤーフレーム」に取りかかります。これは製品の設計書になるので、「どこに・何を・どれぐらいのサイズで」配置するのか決めていきましょう。骨組みを作成するときは、製作者の視点だけではなく利用者の立場に立つことで、さらに利便性が高い製品になります。
骨組みが完成したら、全体のレイアウトに不自然さがないかどうかをチェックしながらモックアップを製作してください。

モックアップ製作を効率的に行うためのポイント

モックアップ製作を効率化するためには、繰り返し作品の全体をチェックしながら作業を進めることが重要だと言えます。
製作で忘れてはならないポイントは、「不自然な配色になっていないかどうか」です。配色は、製品全体の世界観を構成する重要な要素。もの作りでは細部にこだわるあまり全体像を見ることを忘れてしまいがちです。配色に不自然な箇所がないかどうかを都度チェックしましょう。
また、完成後の修正リスクを減らすためにも、クライアントと細部まですり合わせを実施することをおすすめします。モックアップは製品を作成する前の段階ではありますが、クライアントの希望に沿えなければ修正が発生するのは製品と同じだからです。

企業が効率以外に忘れてはいけないモックアップ製作の目的

モックアップを製作する本来の目的は、完成品の見た目をチェックすることです。
文章や言葉で製品のイメージを伝えても、実際に目で見るとその印象は変わることは少なくありません。業務の効率化を図ることも重要ですが、完成品の見た目チェックという本来の目的を忘れないように製作してください。
また、モックアップの作成ではクライアントと利用者のニーズを重視しつつ、限られたサイズの中でクライアントが希望する世界観を表現しなければなりません。そのためには、細部までイメージをシェアする必要があります。また利用者のニーズを正しく理解するための市場調査や分析は欠かせません。
モックアップは完成品の製作ではなく、あくまでも完成品を製作するステップの中のひとつです。しかし、完成度を高めるために欠かせないステップのひとつであることを忘れないように製作しましょう。

今回のまとめ

モックアップの製作にあたっては、クライアントや利用者の目線が重要です。お伝えしたポイントを押さえてモックアップを製作することで、製品の完成度が高まるでしょう。完成度が高まれば、さらに利用者に選ばれる製品になる可能性がありますので、ぜひ効率的な作成方法に基づき、モックアップ製作を行うことをおすすめします。