企業が発明・商品開発時にクラウドファンディングを活用するメリット

2022/03/31
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資金調達の方法には様々なものがあり、その一つに挙げられるのがクラウドファンディングです。企業の発明・商品開発においても利用され、上手く活用することで多くの恩恵を受けられます。具体的に、活用に際してどのようなメリットが挙げられるのでしょうか?今回は、企業の発明・商品開発におけるクラウドファンディングの活用のメリットについて解説いたします。ほかにも、クラウドファンディングの仕組みやデメリットにも触れております。ぜひ最後までご覧ください。

【目次】
1.クラウドファンディングの仕組みとは
2.企業がクラウドファンディングを活用するメリット
3.企業がクラウドファンディングを活用するデメリット
4.今回のまとめ

クラウドファンディングの仕組みとは

そもそも、クラウドファンディングとはどういった仕組みを持つものなのでしょうか?実は、一口にクラウドファンディングといっても様々な種類があり、それぞれで仕組みが異なる形となっています。以下では、この点について解説いたします。

非投資タイプ

非投資タイプの中にも、購入型・寄付型といった種類があります。購入型はプロジェクト達成時の商品を見返りとして支援を受ける方法で、言わばあらかじめ支援者に商品を購入してもらうような形式です。一方の寄付型は、その名の通り特別なリターンを与えずに支援を受ける方法となります。リターンがない分起案者の信頼性が重要となりますが、寄付ならではの税制上のメリットも得られます。

投資タイプ

投資タイプには、株式型・融資型・ファンド型といった種類が存在します。株式型は企業の株式の譲渡と引き換えに支援を受ける方法で、融資型は匿名組合が投資家から融資を募り大口化して起案者に融資する方法、ファンド型は匿名の投資家からの出資・支援を募る方法となります。いずれも、支援者が企業に対して投資を行う形となり、金銭的なものがリターンとなるのが特徴です。なお、ファンド型においては、見返りとして製品やサービスも付加することが多いようです。

企業がクラウドファンディングを活用するメリット

クラウドファンディングの方法には様々な種類がありますが、それらを活用するメリットにはどのようなことが挙げられるのでしょうか。

気軽に多額の資金調達を行える

クラウドファンディングは、特定のサイトの審査にさえ通過すれば、資金調達を開始させることができます。なお、クラウドファンディングは多くの人からの支援を受けるものであるため、最も重要視されるのはプロジェクトの信用性です。その点から、審査は金融機関の融資などに比べて低いハードル設定となっています。そして、不特定多数の人の支援となる点で、プロジェクトの認知・共感次第では多額の資金調達が可能となるのです。

企業に適したプラットフォームが選べる

クラウドファンディングには資金調達の方法の種類だけでなく、サイトにおける種類も存在します。サイトごとには具体的な審査基準や手数料が異なるほか、利用するユーザー数にも違いが見られます。つまり、サイトの選定次第で認知の不安などを払拭でき、企業に適したプラットフォームを選ぶことが可能なのです。

企業がクラウドファンディングを活用するデメリット

クラウドファンディングを活用することにはメリットもありますが、一方で下記のようなデメリットも挙げられます。

目標通りの資金を調達できるとは限らない

目標の資金を調達するためには、それだけのプロジェクトに対する認知・共感が必要になります。逆に言えば、プロジェクトを多くの人に知ってもらい賛同してもらえなければ、目標の資金に届かない場合もあるということです。また、種類によっては、目標額に達しない場合は出資そのものが破棄されてしまい、プロジェクトを進められないといったことも起こります。

コストがかかる

一般的に、クラウドファンディングサイトでは、調達した資金の10〜20%ほどの手数料が設定されています。その上で、プロジェクトを知ってもらうためのPR活動や支援者へのリターンも必要となるため、基本的に多くのコストがかかってしまう点が指摘できるのです。
資金調達に時間がかかりすぎてしまったり、満足な資金を調達できなかったりした場合には、コストが嵩むのみとなることも考えられます。

今回のまとめ

クラウドファンディングには非投資タイプと投資タイプが存在し、いずれにも気軽に多額の資金調達を行える点、企業に適したプラットフォームが選べる点などのメリットが挙げられます。もちろん、一方では目標通りの資金を調達できるとは限らなかったり、コストがかかったりするといったデメリットもあるので、前提として細心の注意を払いつつ取り組むことが大切です。