IoTデバイスの商品開発(試作品製作)において使用される素材

2022/01/24
column

モノのインターネットであるIoTは、私たちの日常生活になくてはならないものになっています。IoTデバイスを開発するには、適切なシステム設計を行った上で、試作品を製作して製品化が可能かどうかを確認した上で、量産につなげます。試作品の製作では、どのような素材を使うことがあるのでしょうか。効率良く作品を作るため、今回の記事で考えてみましょう。

【目次】 
1.IoTデバイスの開発を行う流れとは
2.試作品に用いられる素材とは
3.3Dプリンターで使用できる素材とは
4.今回のまとめ

IoTデバイスの開発を行う流れとは

IoTは、モバイル・クラウド・住宅・工場・建設・小売・介護・教育・物流など、今やさまざまな分野に活用されています。IoTの運用に必要不可欠なデバイスの開発における流れは、大きく分けてコンセプト実証・製品開発・量産の3フェーズに分けられます。
この中で、試作品の制作に関するのは製品開発フェーズであり、実際の製品と全く同じものを作ることもあれば、外見を確認するのみの目的であるモックアップを作る場合もあります。試作品を作ったのち検証を行い、問題点があれば試作およびシステム設計に対して、フィードバックが行われるという流れです。

試作品に用いられる素材とは

試作品に用いられることが多い素材には、主に次の3つが挙げられます。どの素材を使うと良いのかは、工法によって異なりますので、工法に合った素材を選びましょう。
また、基本的には完成品と同じ材料を使うのが望ましいとされています。試作で確認したい目的に合わせた選択も大事であり、金属製品の内部を確認するために樹脂を使用するというケースもあります。

金属材料

鉄・アルミニウム・銅・チタンなどが該当します。最も強度が強いのは鉄ですが、アルミニウムも軽くて強度のある材料として、よく使われています。複数の金属を組み合わせ、強度や耐熱性などの性能をアップさせた合金材も、多く見られる素材です。

非金属材料

プラスチック・ゴム・セラミック・ガラスなどが該当します。このうち、プラスチックは強度や耐熱性が高いプラスチック素材が開発されるようになり、金属材料の代替材として広く使われるようになりました。

特殊材料

2種類以上の材料を組み合わせた複合材料や、メーカー独自の材料である機能材料などが該当します。

3Dプリンターで使用できる素材とは

試作品を製作するのに、3Dプリンターを活用する企業も増えてきました。3Dプリンターを使う大きなメリットは、迅速かつ低コストで、複雑な形状の試作品を製作できる点です。3Dプリンターに使用できる素材には、樹脂やプラスチックなどがあります。
素材によって特徴が異なるので、利用目的や試作品の造形方式に合った素材を選ぶようにしましょう。比較的広く使われているのはABS という樹脂であり、耐衝撃性や疲労強度などのバランスが良いのが特徴です。

今回のまとめ

IoTデバイスの開発は、今後ますます発展すると予想されています。これに伴い、試作品製作のニーズも高まっていくでしょう。試作品を作る際には、顧客の要求が含まれているかどうかを確かめながら,製作を進めていきましょう。