ものづくりにおいて当たり前のことも検討することの重要性

2022/01/11
column

ものづくりを行う仕事の中で、売上を伸ばすのはもちろん大切ですが、ものづくりの原点に立ち返った時に、「当たり前のこと」があるのを忘れてしまっていないでしょうか。消費者に満足してもらえるものづくりを行うには、当たり前のことを常に実行していなくてはいけません。では、当たり前のこととは、具体的に何を指すのでしょうか。今回の記事で改めて考えてみましょう。

【目次】 
1.製造業にとっての「当たり前」とは
2.なぜ「当たり前」が必要なのか
3.「当たり前」を常に心がけよう
4.今回のまとめ

製造業にとっての「当たり前」とは

さまざまな業種の中で、特に製造業にとって当たり前と言うべきものは何なのでしょうか。

時代に合った変化

消費者のニーズや趣向などは、時代とともに変化を続けています。消費者に求められる製品を作るには、時代に合ったニーズや趣向などをできるだけ取り入れ、消費者にとって魅力的と映るための取り組みが重要です。

製造管理

製造業にとって、生産管理は企業の要と言えるポイントですが、製造管理と生産管理は、管理する観点が異なるのです。製造管理は、組立や加工などの進捗管理や工程管理を通じて、製造現場における作業工程を管理することであり、生産管理よりも狭い範囲での業務をさしています。不良品を出さないもしくは不良品が出てもすぐに対処できるためには、製造管理における適切な管理が必要です。

業務の見える化

製造業における見える化とは、生産設備のデータを数値化し、誰でも分かりやすくする作業を言います。設備にセンサーやカメラを取り付ける、設備から出されるログを取得して通知を確認するなどの方法があります。

5Sの徹底

工場の生産現場では、「5S」の張り紙を見かけることが多くあります。5Sとは、整理・整頓・清掃・清潔・しつけの5つを意味しています。これらは、安全な環境の中で作業の効率化及び生産性の向上を目指すために欠かせない取り組みですが、毎日の業務に追われ、5Sがおざなりになっている企業も増えています。基本的なことをしっかり意識することがより良いものづくりの鍵となります。

なぜ「当たり前」が必要なのか

当たり前のルールが当たり前に守られないと、品質は低下の一途を辿ります。決められた工程を守る・納期を厳守する・ 企業及び製造現場のルールを守るなど、 基本的なものが守られれば、 一定した品質の製品をスムーズに作り続けることができます。
反対に、使った工具を元に戻さないと、次の作業者は工具を探すという余分な作業が発生し、すぐに作業を始められなくなるのです。これは、製造現場のルールを守らないために起こる作業ロスであり、現場全体に影響が出る可能性もあります。

「当たり前」を常に心がけよう

「当たり前」を日常的に行うには、形を作ることが大切です。形とは、決まり事を指しており、先述したルールや作業方法などが該当します。決まり事を設定し、全員が日々の業務で決まり事を守ると、同じことが当たり前にできるようになります。また、時代にあった変化を当たり前に見つけるには、定期的な市場リサーチの実施を決まりごとに含める方法があります。

今回のまとめ

「当たり前」の実行で、売上などの成果が見込める可能性が大幅に高まります。日々の積み重ねにより、当たり前の行動を継続し、生産性向上を目指していきましょう。