ショーカー製作時に考慮すべきポイント

2021/09/13
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モーターショーは、自動車業界の発展と自動車の普及を目的としており、最新技術や新型車の発表などが行われます。モーターショーでは、市販される新型車の発表だけでなく、市販されないコンセプトモデルや実験車両なども展示され、来場者に自社の方向性や未来を知ってもらうためのパフォーマンスとして様々なデザインの自動車が展示されます。ショーカー製作においては、来場者をアッと言わせるデザインで美しさを最大限に引き出しながら製作することが大切です。
そこで今回は、ショーカー製作時に考慮すべきポイントについてお伝えします。

【目次】
1.モーターショー用のコンセプトカーやデザインモデルの製作の流れ
2.モーターショー用のコンセプトカーやデザインモデルの製作のポイント
3.今回のまとめ

モーターショー用のコンセプトカーやデザインモデルの製作の流れ

モーターショー用のコンセプトカーやデザインモデルは、まずイメージのラフスケッチから3Dデータを作成し、色味や形状等を検討します。その後、NC工作機や3Dプリンターなどで材料をおおよその形に削り出し、人の手作業で表面の調整を行います。材料は、熱すると軟化する工業用のクレイ(粘土)を使用することが多く、削ったりくっつけたりを繰り返して細かく調整を重ねます。その後、表面を滑らかに仕上げるための下地処理や全てのパーツを一つの自動車として組み立てる艤装などを行い、最後に塗装などの仕上げを行います。
なお、モーターショー用のコンセプトカーやデザインモデルは、0から製作する場合もあれば、現行モデルを3Dスキャンで取り込んで調整する場合もあり、納期や費用などによって製作方法が異なります。
また、コンセプトカーやデザインモデルは、各自動車メーカーにより生産性や法規制なども考慮の上、より実用的な市販モデルとして調整されます。

モーターショー用のコンセプトカーやデザインモデルの製作のポイント

コンセプトカーやデザインモデルは、モーターショーでのパフォーマンスやプレゼンテーション用として、実際に販売する実用車よりも革新的・大胆なデザインで製作されることが多い傾向にあります。大きく外れたデザインの場合は、ドアの開閉などの機能面や安定性なども考慮した上でコンセプトカーやデザインモデルを製作する必要があります。また、一つ一つのパーツがしっかり噛み合っていなければ高い精度を出すことができないため、3Dデータ作成から加工・造形、パーツの検査、人の手作業での調整のどの工程においても手を抜くことができません。
特に、自動車の命ともいえるエクステリアの滑らかさを表現するためには、下地処理をしっかり行うことが必要不可欠です。下地処理をしっかり行わなければ、いくら綺麗に塗装したとしても、光のラインがうねってしまったり凹凸ができてしまうため、細心の注意を払って調整を行います。

今回のまとめ

モーターショー用のコンセプトカーやデザインモデルは、0から製作する場合もあれば、現行モデルを3Dスキャンで取り込んで調整する場合もあります。多くの場合、まずイメージのラフスケッチから3Dデータを作成し、色味や形状等を検討後、NC工作機や3Dプリンターなどで材料をおおよその形に削り出し、人の手作業で表面の調整を行います。その後、表面を滑らかに仕上げるための下地処理や全てのパーツを一つの自動車として組み立てる艤装などを行い、最後に塗装などの仕上げを行います。自動車は、一つ一つのパーツがしっかり噛み合っていなければ高い精度を出すことができないため、3Dデータ作成から加工・造形、パーツの検査、人の手作業での調整のどの工程においても手を抜くことができません。特に、自動車の命ともいえるエクステリアの滑らかさを表現するためには、下地処理をしっかり行うことがとても大切です。