製品の小ロット生産技術の概要と量産技術との違い

2021/09/14
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製品を生産する際は、生産の品質や効率性、納期、コストなどを考慮して最適な生産方法を検討します。生産方式には小ロット生産と量産があり、それぞれの技術やメリット・デメリットを把握しておくことが大切です。
そこで今回は、製品の小ロット生産技術の概要と量産技術との違いについてお伝えします。

【目次】
1.製品の小ロット生産技術の概要
2.製品の量産技術の概要
3.小ロット生産と量産の違い
4.今回のまとめ

製品の小ロット生産技術の概要

小ロット生産とは、多品種の製品を少量ずつ生産する技術のことを指します。大量の在庫が必要ない場合や、受注生産を行う場合、試作品としてカラーバリエーションなどを検討する場合に小ロット生産を行うことがあります。
小ロット生産では、多品種の製品に対してそれぞれ段取り替え(機械のドリルなどの取り替えなど)を行う必要があるため生産効率は低いですが、顧客の細かなニーズに対応することができ、商品開発サイクルがだんだん早まっている現代のものづくりにおいては欠かせない技術です。また、短期間で必要な分だけ生産できるため、製品のロスなどが少ないこともメリットの一つです。

製品の量産技術の概要

量産は大ロット生産とも呼ばれ、同じ種類の製品を一度に大量生産する技術です。「ロット」とは、生産する際の最小単位のことを指し、例えば100個で1ロットなどと表現されます。
量産のメリットは、製品を一度にまとめて大量に生産することにより、コストと時間を削減できる点が挙げられます。また、工場のラインなど機械で加工されるため、品質を均一に保って生産することができます。なお、ロット数が多ければ多いほど生産スピードや品質の向上、コスト削減を見込むことができます。

小ロット生産と量産の違い

量産は、小ロット生産と比べて非常に安く生産できるというメリットがありますが、小ロット生産と比べて生産に時間がかかり、設備導入費用が高いというデメリットがあります。また、量産は、同種類のものを大量に生産することを得意としていますが、作りすぎによる無駄が発生してしまう場合があり、不良が発生した場合はロット単位でロスしてしまう可能性があります。
一方、小ロット生産は大量生産することはできませんが、多品種のものを少量ずつ生産することに適しており、余分な在庫を抱えずに済むため、あまり数を必要としない生産に適しています。しかし、多品種少量生産では、段取り替えなど多くの作業が必要となり、大量生産と比べて生産効率が低くコストが嵩むというデメリットがあります。
このように、小ロット生産技術と量産技術はそれぞれメリット・デメリットがあるため、生産する物の量や納期、求める品質、目的によって量産と小ロット生産を使い分けることが大切です。

今回のまとめ

小ロット生産とは、多品種の製品を少量ずつ生産する技術のことを指します小ロット生産は大量生産することはできませんが、多品種のものを少量ずつ生産することに適しており、余分な在庫を抱えずに済むため、あまり数を必要としない生産に適しています。しかし、多品種少量生産では、段取り替えなど多くの作業が必要となり、大量生産と比べて生産効率が低くコストが嵩むというデメリットがあります。
一方、量産は大ロット生産とも呼ばれ、同じ種類の製品を一度に大量生産する技術です。量産は、小ロット生産と比べて非常に安く生産できるというメリットがありますが、小ロット生産と比べて生産に時間がかかり、設備導入費用が高いというデメリットがあります。また、量産は、同種類のものを大量に生産することを得意としていますが、作りすぎによる無駄が発生してしまう場合があり、不良が発生した場合はロット単位でロスしてしまう可能性があります。