企業の開発責任者が試作品製作で検証しなくてはいけない主な項目とは

2022/11/22
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試作品製作を管理する開発責任者の立場に就任したけれど、何を検証すればいいのか分からないとお悩みの方もいらっしゃるのではないでしょうか。製品の検証に携わってきたものの、立場が変わるとするべきことが分からなくなるものです。特にチェックすべき項目を押さえておけば、高品質の製品を作り出せるでしょう。
ここでは、試作品製作で検証すべき3つの項目を解説します。開発責任者の立場に就任した方は、ぜひ参考にしていただき、試作品製作を進めてみてください。

試作品製作で安全性を検証する

試作品が出来上がったら、安全に製品が使えるかを確認しなければなりません。製品には様々な部品が組み込まれているので、稼働中に発火する恐れもあります。部品を無理に組み込むと内部で破裂・破損する可能性があるため、稼働して部品が滞りなく動くかチェックしてください。
安全性でチェックするのは内部だけでなく、外部に関しても同様です。製品の外観にバリがないかを見ておきましょう。バリとは、金属などを加工した際に出来るでっぱりのことです。指が当たると怪我をする恐れがありますので、バリ取りをしておかなければなりません。
試作段階で何らかの異常が見つかれば、製品化する前にトラブルを防げます。企画や製作工程を見直し、安全性を確立しましょう。

実際に動作させて品質を確かめる

試作品の安全性を確認出来たら、次は実際に稼働させて品質を確認してください。製品が稼働しなければ、機能が発揮するかは分かりません。製品が持つ機能をすべて発揮出来るか、一部の機能しか動作しないといった不具合がないかを検証しましょう。
動作確認の際に一緒に見ておきたいのが耐久性や寿命についてです。どれだけ品質の高い製品であっても、ちょっとした衝撃で壊れてしまうようでは意味がありません。特にコストの高い製品がすぐに壊れると顧客からの信用を失うきっかけになってしまいますので、耐久性の高さもチェックしてください。
寿命に関しても同様です。製品購入の際、顧客が気にするポイントの一つにどのくらい製品を使えるかといった点があります。使用可能日数とコストは見合っているかは購入において重要な決め手となりますので、高品質の部品を使って寿命を長くすることが大切です。

製品化する時のコストを計算する

安全性や動作確認を済ませたら、製品化する際のコスト計算を行ってください。製品に必要な部品の総コストや製作費用などから価格を算出しておきましょう。必要なコストに応じて、製品の価値が決まります。
価格帯は購入を左右する大切なポイントです。あまりにも高すぎると顧客が敬遠し、安すぎると自社の赤字となりますので、製品の価値に見合った価格を設定しなければなりません。

今回のまとめ

試作品を製作したら、製品化する前に安全性と動作確認、コスト算出を行いましょう。使用時に発火や怪我の恐れがある製品を提供すると、顧客側とのトラブルに繋がります。企業の信頼も失われますので、徹底した安全確認が必要です。
また、動作確認をして機能性をチェックすることも重要です。すべての機能が正常に稼働すること、多少の衝撃に耐えられるほどの耐久性があるかを確認してください。安全性や動作確認が済んだら、販売するためのコスト算出を行い、製品化へと進みましょう。