マイケル・ポーターが提唱するコストリーダーシップ戦略とは?

2022/10/24
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ビジネス戦略を考える上で参考にしたい考え方の一つに、「コストリーダーシップ」があります。ただし、具体的にどのような内容なのかわからないという方も多いのではないでしょうか。
ここでは、商品開発をする際に非常に大切な戦略の一つである「コストリーダーシップ」についてご紹介します。コストリーダーシップ戦略を意識して商品開発を行うメリットや考えられるリスクについても触れますので、商品開発に携わる方はぜひ参考にしてください。

コストリーダーシップ戦略とはマイケル・ポーターが提唱した競争戦略のひとつ

コストリーダーシップとは、アメリカのハーバード大学の教授であり、経済学界を代表する経済学者マイケル・ポーターが提言したビジネス戦略の一つです。
コストリーダーシップ戦略とは、商品開発をする際に競合他社よりもコストを抑えることにより、商品やサービスをより低価格で消費者に提供し、商品価値や優位性を高める戦略のことを指します。
コストを抑えるということは、低価格戦略や安売りをするということとイコールではありません。あくまでも商品開発をする際にかかるコストや費用を低くすることを意味し、製品の生産コストを抑えることで、より安価で満足度の高い商品を提供することを目指す考え方です。

コストリーダーシップ戦略を意識して商品開発に取り組むメリットとは?

コストリーダーシップ戦略を意識して商品開発をすることで、顧客満足度が高まり、顧客に選ばれる可能性が高くなります。「安さ」は消費者にとって大きなメリットであり、より良い商品を安価で購入したいと思うものです。販売価格を競合他社よりも低く設定できれば、集客アップを見込めるでしょう。
そして、生産コストを抑えて大量生産が可能となれば、大きな利益を上げることも可能です。コストを抑えた分だけ利益に直結するため、それだけマーケットシェアを拡大できる可能性が高まるのです。

商品開発を行う際に押さえておきたいコストリーダーシップ戦略のリスクとは?

コストリーダーシップ戦略には、顧客満足度を高めたり、多くの利益が出る可能性があったりと多くのメリットがありましたが、気をつけなければならないポイントも存在します。
まず、低価格競争に巻き込まれてしまう可能性があることが挙げられます。低価格で商品をリリースしたとしても、競合他社が低価格競争に応戦してくる可能性があるでしょう。原料や燃料の高騰なども踏まえた上でしっかりと原価を把握し、価格を下げすぎることのないように注意しなければなりません。
また、コストリーダーシップ戦略を実現しようと奔走するあまり、商品の品質が低下するリスクもあります。安っぽい商品や機能性が悪い商品を取り扱うことで企業イメージにも大きなダメージを受けかねません。
商品の品質と価格、利益など総合的に判断して、行き過ぎたコストリーダーシップ戦略を打ち立てないように注意することが大切です。

今回のまとめ

今回は、商品開発に携わる方に重要な「コストリーダーシップ戦略」の考え方について詳しくご紹介しました。
コストを抑えて商品開発をすることは、消費者にとっても企業側にとっても大きなメリットをもたらします。しかし、過剰なコストカットは品質や機能性が低下してしまうため注意が必要です。
商品開発におけるビジネス戦略をお考えの方は、ぜひ東海モデルにご相談ください。東海モデルでは、製品の開発初期段階から試作品の製作までワンストップで手厚いサポートを提供しています。ビジネス戦略の策定もサポートいたしますので、お気軽にお問合せください。