商品開発における差別化と価値の違いとは?商品の価値を高める方法

2022/10/19
column

商品開発において商品価値を高めて売上拡大を狙いたいけれど、どのように進めていったらよいのか悩んでしまうという人も多いのではないでしょうか。一方、差別化戦略を成功させて業績を伸ばしたいと考える人もいらっしゃるでしょう。しかし、差別化と商品価値の違いを正確に理解している人は意外と少ないかもしれません。
今回は、差別化と価値の違いを理解し、商品価値を高める方法について詳しく解説しますので、ぜひ参考にしてください。

商品開発では差別化と価値の違いを理解しておくことが重要

商品価値を高めることは、すなわち売上拡大を図ることと同じことです。差別化を図るだけでは商品価値を高めることはできません。売上向上を目指すのであれば、商品価値そのものを高めていく努力や対策が必要です。
差別化した商品そのものが高い商品価値を持っている訳ではありません。ユーザーは単に機能性やデザイン性だけで商品を選んだのではなく、その商品を使う生活そのものが価値の高いものとなっているからです。すなわち、差別化により商品価値が高まったのではなく、高い商品価値を提供できたからこそ、結果として差別化に繋がったと言えるでしょう。単なる差別化に終わるだけではなく、ユーザーにとってのベネフィットを追求することが重要です。

商品開発では「ターゲットのどのような悩みを解決したいのか」を起点とするのが基本

ユーザーが求めている物を理解することは、商品開発にとって難題です。世の中にあふれる各種の広告にそのヒントが隠されています。その内容にもよりますが、明確に商品価値をユーザーに伝えている広告は少なくありません。
悩んだときには身近なところから発想してみてください。自分のパートナー、親兄弟、友人が喜ぶものは何か、日常生活で困っていることはないか、この悩みを解決するにはどうすればよいか、などと発想を展開していくのです。ターゲットを明確にすれば、その悩みの解決策が具体的になってきます。身近な人の具体的な悩みを解決するために、対策を講じることから価値を創造していくことが重要です。

商品価値を構成する4つの要素

商品価値を構成する4つの要素について紹介します。消費者にとっての重要性は順に高くなっています。

基本価値

基本価値は商品そのものが有する、なくてはならない価値のことです。

便宜価値

他の商品との差別化のために基本価値に付加された価値のことで、機能的価値とも言われます。

感覚価値

商品の使用によって消費者に楽しさを与える価値のことで、情緒的価値とも言われます。

観念価値

その商品が持つ意味や解釈によって得られ、自分自身の位置付けを表現する価値のことで、自己表現価値とも言われます。

今回のまとめ

商品価値と差別化の違いを理解し、商品価値の4つの構成要素を踏まえた商品開発をすることが求められています。具体的なターゲットの悩みを解決するところから、商品価値を見出し、それを高めていくことがライバルに打ち勝つ秘策です。
ライバルだけを見るのではなく、商品やサービスを提供するユーザーを視野の中心に置くことを再認識する必要があるでしょう。