試作品製作における意匠データの重要性とデザインを創る流れ

2022/09/12
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使用しやすさ、魅力的に見えるデザイン、思考を巡らせて何度もデザインを繰り返し試作品が完成します。この試行錯誤の末にできた意匠データの権利を保護しておくことによって、他社に似たような商品を生産されてしまったり、模造品を創られてしまったりする事態を防ぐことが可能です。今回は、試作品製作をする段階での意匠データの権利を保護することの重要性などについてご紹介します。

試作品製作で意匠データの保護が重要になる理由

意匠データとは、試作品のデザイン部分にあたるデータです。特に、簡単には完成しない複雑かつ斬新なデザインは、保護をしておかないと類似品が出回ってしまう原因にもなりかねません。メーカーのコンセプトに合わせて忠実に意匠したデザインを保護することにより、類似のデザインやキャラクターなどが他社に使われることを防ぐことに繋がります。

外観やデザインを独占して製造販売ができる意匠権

意匠データを保護するための意匠権とは、製品そのもののデザインの独占権を認める制度です。外観やデザインを独占して製造販売が可能になっている大きな例としては、HONDAから発売されているスーパーカブが挙げられます。
このように、外観やデザインの権利を守ることによって、他社によってさらに技術をブラッシュアップさせた製品や、安い模造品が製作されるのを防ぐことが可能となるのです。デザインを守るための意匠権は、独占的にそのデザインの商品を販売するためにも重要だと言えるでしょう。

意匠権を意識したデザインを創る流れについて

他社には絶対真似できないデザインを製作し、意匠権を得るためには、容易に創作ができないということが重要です。当然ですが、見ただけでそのデザイン性の良さが判断可能で、なおかつ工業利用できる必要がありますので、意匠権を意識するのなら、こうしたポイントを押さえてデザインを進めなければなりません。
メーカーには、独自のコンセプトやデザイン、設計を再現し、そのメーカーならではの魅力的なものを創ることが求められます。意匠権は単純で多くの人がデザインできそうなものでは得られない権利ですので、意匠権を得ることを意識するなら、その複雑かつ工業利用可能なデザインであるということに留意することが必要です。

今回のまとめ

試作品製作の段階で意匠データを保護しておかなければ、思考を凝らして長期間かけてデザインしたアイディアが、簡単に真似されてしまいかねません。意匠権は商品の外観やデザインの権利を保護し、独占して製造販売ができる権利ですので、試作品の段階で意匠権を意識したデザインを創ることが非常に重要だと言えるでしょう。
意匠権を意識したデザインは、当然自動車部品の製作の場面でも重要。意匠権を意識してしっかりとそのデザインを保護した試作品製作を検討しようとお考えの際は、ぜひ東海モデルまでお問い合わせください。メーカー様のご要望にお応えしておりますので、コンセプトや会社のヴィジョンに沿った、ご納得いただけるようなデザインのご提供が可能です。