さまざまな種類がある?試作品製作の粉末造形で使われる材料

2022/07/06
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試作品製作の粉末造形において、使用される材料について知りたい人もいるのではないでしょうか。材料によって出来が変わるだけでなく、機能性が異なるので把握しておかなければなりません。試作品によって求められる用途や目的が異なるので、粉末造形の材料選定は重要です。ここでは、試作品製作の粉末造形に使用される材料について解説します。

幅広い種類がある粉末造形の材料

粉末造形に用いる材料は粉末状の金属や樹脂類などであり、幅広い種類が存在します。粉末造形は試作品によって使用する素材を変えることになりますが、機能性付与の観点から素材を選定することも少なくありません。
粉末造形は粉末状の金属や樹脂などの材料をレーザービームで焼結させ、1層ずつ積層させて形状をつくる加工法です。積層での一体加工となるので、切除加工では困難な試作品を作ることができます。
粉末造形での試作品によって使用する材料は変わりますが、機能性付与の観点からナイロンやポリプロピレンなどの樹脂系材料が使用されることがほとんどです。粉末造形で試作品製作を行うのであれば、幅広い種類がある材料から見合った材料を選定することが重要だと言えるでしょう。

試作品製作の目的に合わせて材料を選択する

粉末造形で試作品製作を行うのであれば、目的に合った材料を選定することが重要です。試作品製作の目的はさまざまであり、時間やコストを最小限に抑えるだけでなく、機能性などを求められることも少なくありません。
粉末造形は切削加工と比べて、複雑な形状や内部構造の試作品を迅速に作ることができます。粉末造形の材料は持ち合わせている機能性が異なるので、選んだ材料によって粉末造形の出来が変わるといっても過言ではありません。試作品によって必要な機能性は異なるので、目的に合う材料を選ぶ必要があります。目的に合わない材料で粉末造形した場合、試作品製作が無駄になることもあるので注意しなければなりません。粉末造形で試作品製作を行う際には、利用目的を事前に把握してから粉末造形の材料を選定してください。

耐熱系や高強度系の材料もある

粉末造形に使用される材料には、耐熱系や高強度系の素材もあります。粉末状のナイロン樹脂やセラミックであれば、耐熱系や高強度系の素材であり、試作品の目的に合わせてデザインすることも可能です。粉末状のナイロン樹脂にガラスを混合することで強度を高めるなど、複合的に粉末材料を用いることでさまざまな機能性を付与できます。優れた靭性や耐薬品成分を施すことも可能であり、自動車部品の性能試験にも利用されています。
耐熱系や高強度を両立させた試作品を製作するのは切削加工では難しく、粉末造形ならではの加工法だと言えるでしょう。粉末造形で使用される材料には、耐熱系や高強度系もあるので、幅広い用途に合わせて対応できる加工法です。

今回のまとめ

試作品製作の粉末造形は金属や樹脂類などの幅広い種類があります。粉末造形での試作品製作で使用する材料は異なりますが、ナイロンやポリプロピレンなどの樹脂系材料が使用されることがほとんどです。樹脂系材料の中には耐久性や耐靭性に優れたものもあり、幅広い種類がある材料から見合った材料を選定することが重要です。
粉末造形は切削加工と比べて、複雑な形状や内部構造の試作品を迅速に作ることができ、選んだ材料によって粉末造形の出来が変わるといっても過言ではありません。自動車部品の性能試験では、耐熱系や高強度系が求められることがほとんどです。粉末造形に使用される材料には耐熱系や高強度系の素材もあるので、粉末造形の試作品が自動車部品の性能試験に利用されることもあります。粉末造形は試用する材料によって幅広い用途に対応できる加工法だと言えるでしょう。