製品の開発担当者は商品開発の流れを把握しておく必要がある

2022/05/25
column

物が溢れる現代社会では、凄まじいスピードで新製品が開発・消費されています。開発者の方は、社会から求められる製品を生み出すために日々アイデアを探していることでしょう。どのように進行すれば上手くいくのかお悩みの方もいるかもしれません。
本記事では、商品開発者に求められる、商品開発の流れを把握することの重要性について解説します。

開発担当者が商品開発全体のプロセスを確認するのがポイント

商品開発を成功させるためには、社会や消費者がなにを求めているのか、ニーズを明確に理解する必要があります。ニーズを知ることで、「何のために作るのか」「誰のために作るのか」という開発目的が具体的となり、商品に落とし込みやすくなるからです。
よりニーズに近い商品を開発してプロジェクトを成功させるためには、商品開発のプロセスを把握することが大切になります。

商品開発全体のプロセス

商品開発全体のプロセスは、以下のような5つの工程に分かれています。

1.目的・方向性の決定
2.ペルソナへ方向性の確認
3.コンセプト決定
4.プロトタイプと検証
5.商品

最も重要で、時間をかけるべきなのが「目的・方向性の決定」です。
商品開発のプロセスはピラミッドのように積み上がっていきますので、土台となる目的や方向性が明確になっていないと、プロセスを重ねるうちに商品の目指す方向があやふやになってしまいます。そのため、土台をしっかり作って目的と方向性を明確にした上で、コンセプト作りに移行することが大切です。
アイデアが具体的な形となったらプロトタイプ作成と検証を繰り返し、品質テストを行った後に商品となります。

商品開発ではプロセスごとの検査が必須

各プロセスを完了して次に移行する前には、必ずプロセスごとの検査を行います。なぜなら各プロセスは、前のプロセスが間違いなく行われたことを前提に組み立てられているからです。
検査を行わずミスを見逃したまま次のプロセスに移行すると、思わぬトラブルに繋がるかもしれません。例えば、作業中に曖昧な箇所が出てきたり、ミスが起こったりしたときも、開発当初からの膨大なデータの再検討が必要になります。工数的なロスにも繋がりますので、商品開発ではプロセスごとに検査をすることが重要です。

商品開発の最終段階で品質テストを行う理由

品質テストとは、商品を大量生産・販売しても問題ないかチェックする最終的な確認の工程です。
商品の性能面や機能の不備を確認し、問題なく消費者が使えるかどうかを検証します。消費者に渡った段階で問題が発覚すれば、改修の必要が出てくるなど余計な費用がかかってきてしまうでしょう。そのため、開発の最終段階で品質テストを行う必要があります。

今回のまとめ

本記事では、商品開発を成功するために重要なプロセスの流れを解説しました。
基盤となる目的・方向性を最初の段階で十分に検討して決定することで、「ここだけは譲れない」というポイントも把握することができます。ビジネスである以上、商品開発にはコストや売上目標といった要素が絡んできますので、品質に妥協せざるを得ないこともあるでしょう。この時に譲れないポイントが分かっていれば、商品の品質を落としすぎずに開発を進めることができます。