試作品・モックアップ製作におけるラピッド・プロトタイピングとは

2021/12/24
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製品開発を行う際に欠かせないのが試作品やモックアップ製作でしょう。試作品があると、文章や口頭で説明するのとは違い、デザインや品質といった機能を一目で伝えることができます。そのため、受注率のアップにもつながりやすいというメリットがあります。その反面、実際に製作するのは時間も手間もかかります。そこで、注目したいのがラピッド・プロトタイピングを用いた試作品製作です。この記事では、自動車業界や家電メーカーなどでも導入されているラピッド・プロトタイピングについて解説します。

【目次】
1.ラピッド・プロトタイピングとは?
2.ラピッド・プロトタイピングには5種類あり
3.ラピッド・プロトタイピングのメリットとは?
4.今回のまとめ

ラピッド・プロトタイピングとは?

ラピッド・プロトタイピングは、英語でRapid Prototypingと綴ります。日本語に訳すると、敏速に実働モデル(試作品)を製作するという意味になります。言うならば、スピーディーに試作品を製造する技術がラピッド・プロトタイピング。
従来、試作品製作といえば、粘土や木、金属やABS、樹脂やゴムといったものを削ったり、研いだりという工程を経て作られていました。しかし、ラピッド・プロトタイピングでは、3次元CAD上の設計データをもとに作られ、機械加工などは行われません。

ラピッド・プロトタイピングには5種類あり

ここからは、ラピッド・プロトタイピングで用いられる5つの手法についてご紹介します。
最も一般的とされるのが「光造形法」です。使用されるのは光造形機。特定の波長の光をあてることで固まる液体状の光硬化樹脂に、紫外線やレーザー光線を3次元に読み取って入射し、層になるように樹脂を固め、積層する方法です。積層造形法の一種で、意匠性が高いデザインを持つ試作品製作にも向いています。
「粉末結合法」は3Dプリンタが使用され、粉末状の樹脂が原材料となります。金属やセラミックの粉末も使用可能。高出力のレーザー光線をあて、層状に焼き固めていきます。
「熱溶融堆積法」は、FDM方式を用いた方法。熱を加えて溶かした樹脂を細いノズルから押し出し、積み重ねていく方法です。
「紙積層法」は、シート積層法を用いた手法。切り抜いた紙に熱を加えて積層して作られます。
最後の「粉末固着法」は、インクジェットプリンターと同じ原理で、微小な樹脂を接着剤として粉に吹きかけて試作品を作ります。樹脂以外にも、銅やチタン、ニッケルなど一部の金属でも代用可能です。

ラピッド・プロトタイピングのメリットとは?

ラピッド・プロトタイピングを使用することで、試作品を製作する時間を大幅に短縮することができます。これまでの試作品製作では、仕上がりまでの間の時間が待ち時間となり、次の設計作業にすすめないというデメリットがありました。
しかし、ラピッド・プロトタイピングは、この待ち時間を大幅に解消できるのが大きなメリットでしょう。また、コスト削減につながる点も注目すべき点でしょう。
その一方で、使用する素材や加工法が限られるというデメリットもあります。その点、性能評価をする際には、実際の製品と使用する素材や加工法が異なる点を考慮する必要があるでしょう。

今回のまとめ

顧客へのプレゼン資料や展示会で使用する試作品やモックアップ製作を検討している方は、スピードと再現性の高さ、コストメリットの高いラピッド・プロトタイピングがおすすめです。試作品やモックアップに使用できる素材や、いかに再現性を高くするかは、用いる手法によっても異なります。納期の短期化も手法によって変わってきますので、お気軽にご相談ください。