試作品・モックアップ製作における表面処理の種類

2021/07/30
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試作品やモックアップ、デザインモデルなどを製作することは、展示会やプレゼンで開発した商品をアピールする上でとても大切です。実際のものとして見て、触れて、確かめられるよう試作品やモックアップなどを製作することにより、受注数の向上に繋がりやすくなります。そのため、試作品やモックアップ製作では、機能や性能、デザイン性など各工程で何度も検討が重ねられ、特に最終工程の表面処理は見た目の美しさを高めるために手作業で調整されることが一般的です。
そこで今回は、試作品・モックアップ製作における表面処理の種類について一部お伝えします。

【目次】
1.試作品・モックアップ製作時の表面処理の種類①塗装
2.試作品・モックアップ製作時の表面処理の種類②メッキ処理
3.試作品・モックアップ製作時の表面処理の種類③鏡面仕上げ
4.表面処理の前に下地作りを行うことも大切です
5.今回のまとめ

試作品・モックアップ製作時の表面処理の種類①塗装

試作品・モックアップの表面処理方法として、表面に塗料を塗布する「塗装」が挙げられます。塗装は、粉末状や液体状の塗料を使用することで、様々な色、グラデーション、艶、触感で仕上げることができます。また、塗料にはシリコン、ウレタン、メラミン、アクリルなど様々な素材があり、他の表面処理を行う前の下地や錆止めなどとして塗装を行う場合もあります。

試作品・モックアップ製作時の表面処理の種類②メッキ処理

試作品・モックアップの表面処理方法として、金属や合金などの皮膜で覆う「メッキ処理」が挙げられます。メッキ処理は、非金属製の物に金属のような光沢を持たせることや、元々の金属材質では達成できない物に対して必要な機能を持たせることができ、様々な工業製品の装飾に適しています。
メッキには、高級感のあるクロムメッキ、光沢の有無が選択できる(メッキの下地としても用いられる)ニッケルメッキ、輝きの強い銀メッキ、金メッキなどの種類があり、工業・機械部品や食器、シルバーアクセサリーなど様々な物に適しています。

試作品・モックアップ製作時の表面処理の種類③鏡面仕上げ

試作品・モックアップの表面処理方法として、研磨や塗料の塗布などを行なって表面を滑らかに整え、鏡のような光沢感を出す「鏡面仕上げ」が挙げられます。鏡面仕上げは、主にステンレスの仕上げ方法として用いられる処理方法であり、チタン、アルミ、真鍮などに加工を行うこともできます。

表面処理の前に下地作りを行うことも大切です

上述のとおり、試作品・モックアップ製作時に塗装やメッキ処理、鏡面仕上げを行うことでより美しく仕上げることができます。しかし、いくら表面を美しく仕上げたとしても、塗装前段階の表面に凹凸や汚れがあると塗装が剥がれやすく、美しく仕上げることができません。
そのため、試作品・モックアップ製作の際は、表面処理の前に最適な下地処理を行うことが必要不可欠です。下地作りの際に表面を滑らかに仕上げ、汚れやゴミ、凹凸がないか確認することで、より美しく訴求力の高い試作品・モックアップを製作することができます。

今回のまとめ

試作品・モックアップ製作においては、塗装やメッキ処理、鏡面仕上げなど様々な表面処理方法があり、造形物に応じて最適な表面処理を行うことが大切です。また、表面処理の前に下地作りから丁寧に作り込みを行うことにより、どこから見ても美しく展示会やプレゼン時に訴求力の高い試作品・モックアップを作ることができます。