企業向け商品開発において感情的価値を付加する際のポイント

2022/12/06
column

商品開発をするうえで、他社製品との差別化が難しくなってきた現在では、感情的価値に注目が集まっていることをご存じでしょうか。
ここでは、売上を上げるために必要となる感情的価値を付与するポイントについて解説します。商品開発をこれから行う際にぜひ参考にしてください。

商品を使うことで、購入類型別にお客がどのような満足感を得られるか想像力を膨らませてみる

製造技術の発達により、1つの商品にしかないオリジナルの機能や、他者が真似できない機能が少なくなり、似たような商品が多くなってしまいました。その結果、企業は機能的価値による差別化が難しくなっています。現在では企業が機能的価値を提供するのは当たり前となり、感情的価値をいかにして付与できるかが大切です。
感情的価値を知るためには、商品の機能的価値がお客様に対してどのような満足感を与えられているか、想像力を膨らませる必要があります。フリクションボールを例に挙げると、他の企業のボールペンは1度書いたら消せませんが、「フリクションボールなら消せるからメモを取るときに使いやすい」などのように、機能的価値に満足感という感情的価値を付加できます。

営業部門や商品開発部門・お客様サポート・スタッフなど、自社内全ての関係者と意見交換する

特に意識をせずに訴求ポイントを考えてしまうと、「うちの製品はここが他社の製品と比較して優れている」、「うちのサービスにはこんな特典がついている」などのような機能的価値ばかりに目を向けてしまいます。
機能的価値も大切ですが、それだけではなかなかお客様の心に刺さるような商品は製造できません。ぜひ、お客様になりきって想像力を膨らませて、「この商品を利用したらどんな気持ちになるのか」を考えてみてください。その際には、商品を実際に使う方法を試してみることをおすすめします。
この作業をするときは、営業部門や商品開発部門・お客様サポート・スタッフなど、自社内全ての関係者と意見交換するようにしましょう。さまざまな観点から意見をぶつけ合うことで、自部門だけでは思いつかないような、感情的価値を発見できます。

購入類型別に感情的価値を持たせるためには、商品の十分な機能的価値が必要

感情的価値を持たせるためには、十分な機能的価値が必要になります。なぜなら、機能的価値を高めることで商品の認知度向上につながるからです。そもそも機能的価値が低い商品の場合、消費者は購入しません。機能的価値が十分だと認知のきっかけにもなります。
認知度を高めることは売上向上につながるので、機能的価値を強化していき商品やサービスが売れる土台をしっかり作ってください。
また、認知度の向上だけでなく、機能が優れているとリピーターになってもらえる可能性が高まります。リピーターになってもらえると、商品がある限り売上に貢献してもらえるようになり、結果として毎月安定した売上を記録できるでしょう。

今回のまとめ

今回は、感情的価値を付与する際のポイントについて解説しました。機能での差別化が難しい現在、感情的価値での差別化が主流になってきています。しかし、機能が優れていない商品は、まず消費者の目に留まることすらありません。そのため、機能的価値をしっかり高めてから感情的価値を付加していくことが大切です。