開発担当者が商品開発時に知っておきたい注意するポイント

2022/10/28
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自社商品の開発をなんとなく始めてしまうと非効率的になる可能性があり、開発そのものが失敗してしまう可能性もあります。十分な準備後、しっかりとした計画書を作成することが成功するためには重要です。成功する商品開発には、開発プロセスや進行に一定のパターンがあり、知らずに突き進むと取り返しがつかないことになってしまいかねません。
今回は、企業の開発担当者の方に知っておいていただきたい商品開発時の注意点や開発の進め方などについてご紹介します。

顧客ニーズに寄り添うのが大事なポイント

開発の初期段階から独創的な商品やサービスが思い浮かべば問題ありませんが、もっと身近なところに目を向けることが大切です。身の回りで困っていること、求められていることなどをピックアップし、自社の開発ラインに乗せられそうな案件を探すことから始めてみましょう。
顧客の潜在ニーズに寄り添い、どんな悩みや不満を持っているのかを的確に把握することが最も重要です。その上で、どうしたら解決出来るのかという対策を検討し、新商品の開発に繋げていきましょう。

商品開発前に開発プロセスを明確にする

企業にもよりますが、商品開発を行う場合には部門横断的なプロジェクトチームを組織することが少なくありません。商品開発だけではなく、製造、営業、広報など開発に関わる部署がきちんと参加することが理想的です。そこでさまざまな意見を出し合い、誰のため・何のための開発なのかを初期の段階で明確にしておくことが開発作業の第一歩です。
そのうえで、環境分析、戦略の検討、対策の立案という開発プロセスを具体的に明示し、各部署の共通認識を構築しておくことが重要です。これを徹底しておかないと、せっかくのアイデアが十分に活かせず、プロジェクトが頓挫することになりかねません。

開発プロセスから必要なコストと時間を導き出す

もう一つ注意点として挙げておきたいのは、開発プロセスにおいてコストと時間の意識を強く持つということです。どれほど待ち望んだ商品・サービスであっても、自社の最終的な利益に繋がらなければ本末転倒です。商品を先に完成させ、市場に出してから収益化を考えるのではなく、計画の段階で商品開発に必要な資金や期間を定めておく必要があります。
ビジネスである以上競合企業との競争は避けられず、収益性や効率性が十分に検討されて商品化されるのでなければ真の成功とは言えません。開発スケジュール、投下資金や開発商品の原価などは開発プロセスの中で根拠ある数字が提示されないと、経営陣を正確な判断へと導くことはできないのです。
販売やサービス開始後、どれくらいの期間で資金回収が可能になるのかを明確にして計画書に盛り込みましょう。これは価格設定にも大きな影響を及ぼします。

今回のまとめ

新商品の開発を成功に導くためには、事前に必要な資金や期間を定めた上で、計画的な開発プロセスを踏むことが不可欠です。また、顧客に寄り添い、潜在ニーズを的確に把握して消費者目線での検討や開発をしていくことが重要だと言えるでしょう。
自社のノウハウや独自の技術を最大限に活かしながら商品開発のプロセスを進め、これまでになかった魅力的な商品・サービスを世に送り出してみてはいかがでしょうか。