試作品製作において欠かすことができない塑性加工の特徴と重要性

2022/10/07
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塑性加工とは、加工できる材料を型に押し付けて作り上げる方法のことです。主に金属加工の現場で用いられており、機械加工や鋳造、並びに試作品製作など幅広い分野で活用されています。
この記事では、試作品の製作において欠かせない塑性加工の特徴と重要性についてご紹介します。

他の加工法にはない塑性加工の特徴と重要性

塑性加工の「塑性」とは、材料に力を加えることで変形させて、力を加えなくなってからもその形状を維持する性質を意味します。
塑性加工を取り入れる大きなメリットは、材料の元々の性質が改善されたり、強度が増したりすることです。素材の元々の形状から大きく変化する過程で、金属の強度が大幅にアップします。さらに、切削などもしないため最終製品としても強度もとても高く維持できますし、大量の削りカスなども出ないため、低コストで加工できるのも特徴です。
さらに、同じ形状の製品を加工するのに適しており、大量生産に向いている加工法としても活用されています。
そして、板金のように塑性加工でないと加工できない製品があることからも、これから先も塑性加工はものづくりの現場で必要不可欠な加工法として活用されていくことでしょう。

主な塑性加工の種類

塑性加工と一言で言っても、その種類は多岐にわたります。
金型や工具を用いながら、製品を形取っていく「鋳造加工」では、金属を叩いて圧力を加えることで、強度をより高める効果が期待できます。
回転する2本のロールの間に材料を通し、圧力をかけながら薄く引き伸ばして成形をする「圧延加工」では、紙のような薄さまで加工することが可能です。
そして、プレス型を使いながら板材などを製品の形状に整えていく「プレス加工」では、アルミニウム箔などの加工で活用されています。
材料をところてんのようなスタイルで押し出して、一定の断面形状を持った製品の加工で用いられる「押出し加工」や、押出し加工とは反対に引き抜く力を活用した「引抜き加工」、そして、回転する工具と材料に押し付けることで成形を行う「転造加工」などがあります。

塑性加工の技術を使った試作品製作の例

愛知県を中心に試作品製作を行う東海モデルでは、これまでに数多くの塑性加工の技術を使った試作品製作を実施してきました。
医療用車両の製作や金型製作用電極、そして車内空調検討用部品など、自動車関連の試作品をはじめ、ハンディ掃除機などのプロダクト試作などにも活用しています。
試作品の製作を検討されている方はもちろん、試作品製作のノウハウがない方もぜひお気軽に東海モデルまでご相談ください。

今回のまとめ

今回は、試作品製作において欠かせない塑性加工の特徴と重要性について詳しくご紹介しました。ご紹介した塑性加工を活用するメリットや加工法の種類を参考にしながら、試作品の製作にぜひお役立てください。
東海モデルでは、製品の開発初期段階から試作品の製作までワンストップで手厚いサポートを提供しています。今までにない製品を一から製作したいとお考えの方はもちろん、手書きスケッチから試作品を製作したい方まで、幅広いご要望に応えてまいります。
ご予算やご要望に合わせた最適なご提案をいたしますので、ぜひお気軽にお問い合わせください。